夕方のスーパーの駐車場で、遠くにとめた車から入口へ歩く女性のイラスト

こんにちは。Y’sジムいすみの樋口です。

「30過ぎてから、同じように食べてるのに太るようになった」「年だから代謝が落ちたんですよ」。

ジムでも本当によく聞く言葉です。

でも、20代から50代くらいまでなら、体が使うエネルギーは年齢ではほとんど変わりません。変わっているのは、たいてい別のところです。

代謝は、そんなに急には落ちない

2021年に、生まれたばかりの赤ちゃんから90代まで、6,000人以上の1日の消費エネルギーを調べた大きな研究が発表されました。

結果は、体の大きさをそろえて比べると、20歳ごろから60歳ごろまで、消費エネルギーはほぼ横ばい。はっきり下がり始めるのは60歳を過ぎてからでした。

つまり「ある年齢を境にガクッと落ちる」ようなことは、少なくとも体のしくみとしては起きていません。

減ったのは「動いている量」

じゃあ何が変わったのか。いちばん大きいのは、ふだん動いている量です。

学生のころは、通学で歩いて、部活をして、友だちと出かけていました。大人になると、移動は車、仕事は座りっぱなし、休みの日は家で休む。いすみ市みたいな車社会だと、なおさらです。

家計にたとえると分かりやすいです。本業の給料(体そのものが使うエネルギー)は、ほとんど下がっていない。なくなったのは副業の収入(歩く・階段・立ち仕事)のほう。なのに、使うお金(食べる量)は20代のまま。これでは少しずつ赤字が貯まっていきます。

そこに、使わない筋肉が少しずつ落ちていくのが重なります。「年のせい」に見えるのは、この2つの積み重ねです。

今日からできること

エスカレーターの横の階段を上る女性のイラスト

年齢は変えられませんが、動く量と筋肉は変えられます。

  1. スマホの歩数を1週間だけ見る。まず今の自分がどれくらい動いているかを知る
  2. 「ついで」の動きを1つ増やす。駐車場は入口から遠い場所にとめる、1〜2階ぶんは階段を使う
  3. 筋トレは週2回でいい。筋肉が落ちていくのを止めるのが目的です

運動だけで大きくカロリーを減らすのは難しい、という話は 運動で減らせるカロリーは、思っているより少ない に書きました。ここで増やしたいのは、1回の運動ではなく、毎日の「ついで」の積み重ねです。

「でも、若いころと同じ量しか食べてない」

そこがポイントです。同じ量を食べているのに太るなら、減ったのは出ていくほう。食事を大きく削る前に、動く量を戻すほうが先です。

それでも増えていくなら、食べる量を少しだけ見直します。ごはんをひと口減らす、甘い飲み物を1本やめる。そのくらいで十分です。飲み物の話は 「脂肪が燃える食べ物」を足しても、体は変わりません にも書いています。

筋トレを何回やればいいか迷う方は、筋トレは、毎日やらなくてもいい。休む日も予定に入れる もどうぞ。

まとめ:まず歩数を1週間見てみる

太りやすくなったのは、年齢のせいではありません。動く量が減って、食べる量がそのまま。それだけのことが多いです。

年齢のせいにすると、打つ手がなくなります。動く量のせいなら、今日から戻せます。まずは1週間、スマホの歩数を見てください。

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参考:Pontzer H, et al. Daily energy expenditure through the human life course. Science. 2021(PubMed)